Frost* - Milliontown(2006)
Frost*はイギリスで誕生したネオプログレ界隈の大御所を集めたスーパーグループであり、Arena、Kino、IQのメンバーなどが参加しているすごいバンドなのである。もちろんこの3つのバンドはすべてネオプログレ界隈では強いバンドである。ジェム・ゴドフリーっていうイギリスでポップソングをヒットさせるのが上手いプロデューサーが中心となって結成されたようだ。
買った当時高校生の僕はYoutubeでこれを聴いて「なんだこのオシャレで感動的なプログレ!」とビックリしてしまい、Amazonで必死に探すも入荷していないのか売り切れなのかよくわからないが普通のネット通販では購入できないようだった。今思えばDisk Unionにはあったんだろう・・・多分。
そんな情弱の中、久々にこのCDだけは購入しなくては!と父親のヤフオクのアカウントで4000円でロシア盤を落札したのをよく覚えてる思い出深い音源だ。
届いて蓋をあけると、CDを留める突起がバラバラでCDが固定されておらず非常に悲しかったので、家にあったエルレガーデンのCDケースをバラして壊れてないCDケースにFrost*のこのCDを入れて、エルレガーデンは野ざらしに放置していた。いや、でもそのときのCDで一番個人的にどうでもいいのはaikoとかよりもエルレだったので、Eleven Firecrackerという名盤にしても僕はそのCDを裸にしてFrost*を保護したのである。
当時のaiko、エルレ、Frost*のランキングは1位がFrost*、2位がaiko、3位がエルレだったのだ。いや、今も多分その順位かな・・・。
人生で初めての「ネオプログレ」と言われるものによくわからないプログレだけど最高だし、部屋に飾ったら絶対オシャで女の子にモテると思いこんでいた。今思うとaikoとかのほうがモテたと思う。ジャケがキレイとかどうでもいいし。
そんなことはどうでもよくて、アルバムの感想としては、印象に残るシンセのフレーズがすごく多くて聴いてて飽きない。本当にヒットソングを世に送り出す人の心を掴むようなモダンで新鮮な作品だった。今でもこのたった6曲をずっと聴いてしまう。10年前の僕は600回再生しているということがLast.fmの再生の統計に残っており、たった6曲でこの600回は正直自分の中では多い方だし、最後の26分の曲を分割したら普通は4曲分ぐらいのはずなので、実質800回ぐらいこのバンドを再生してるのではないか?(1曲1再生でありアルバムの1回の再生回数ではない)
そんな思い入れが強い初めてリアルタイムで触れた好きなプログレバンドなのだが、プログレってこんなにモダンでいいのかと感じ、そこからネオプログレの沼にハマってしまった。今ではMysteryやRPWLも大好き。
#2~#5までが歌モノで、#1がおそらく7分もあるけどイントロで、#6が26分もあるけどアルバムのアウトロなのだと思われる。
アルバム構成として#1でアルバムの入り口としてちゃんとどんなアルバムなのかを理解させてくれるようなネオプログレらしいアプローチでこれまでYESとかKing Crimsonしか知らない自分を驚かせた。2023年の今聴いても安定感のある爽やかなメロディーにネオプログレの浮遊感がキラキラ輝いてるすごく良いアルバムだと思う。
ちなみに高校の友達にこれを勧めても激しくないと言われ、拒否されました。